Runzdevous Ekiden

vol8.酒井 波湖さん – 女優・モデル(オフィスパレット所属)


第8回目は走る女優として、ドラマ・舞台・映画・CMなど芸能活動中の酒井 波湖さんです。

Q1.ランニングを始めたきっかけを教えてください。

私は、中学・高校時代と陸上競技部に入部して短距離選手として活動していました。
卒業後、上京してからは陸上競技から離れて芸能活動へ。

芸能活動は、早朝から夜までの撮影や舞台稽古があります。そんな生活の中で「この仕事は体力勝負だな」と痛感し、体力と持続力を付けようとランニングを再開しました。
今では仕事で地方に行くときもシューズを持参し、ランニングをしています。
ランニング中は普段見られない絶景に出会うことがあります。そんなときはテンション上がります!

走ることで出会える景色があることを知って、いつの間にかランニングにはまっていました。

Q2.普段、どういった練習をしていますか?

私のランニングの目的はタイムのためというより、日々の仕事のパフォーマンス力の向上を目的として走っているので、仕事のスケジュール管理をしながら無理のないように設定しています。長期の目標設定はしないで、ザックリとした月ごとや週ごとで予定を立てています。

◇月ごとの課題 ◇
・タイムレースに参加(5キロ以上)
・ピラティスを2回
・短距離トレーニングを1回
(300m・200・100等のスピード練習)

◇週ごとの課題◇
・5キロ以上のランニングコース 1日
・30分jogを2日

私は飽きやすいタイプなので、仲間と走ったりランをする場所を変えたりと楽しんでトレーニングができるように工夫してます。

Q3.波湖さんは、上演時間のおよそ1時間半を走り続けるという過酷な舞台『走る』(倉本聰・中村龍史 演出)にランナーとして出演されていましたが、どのような苦労がありましたか?

舞台の表現者として走りと、実際の走りはまったく異なるものだったので、それを習得するのが本当に苦労でした。
具体的にお話しすると、陸上で培った走り方を一度捨てて、表現者として新しい走りをカラダに記憶させるという作業です。これが本当に難しかった。

マッスルミュージカルの演出家・中村龍史氏が考案したトレーニングをするのですが、ウォーミングアップからキツかったですね!
セットごとに曲が流れて、リズムに合わせて筋トレをする。筋トレしながら声を出させるんです。リズムが速くても辛いし、遅くても負荷が掛かるので何をしても辛い。(笑)

さらに、そこから20秒間の全力でのもも上げ。インターバルはほぼありません。
呼吸が整わないうちに、次から次へと走る。終わると初めはみんな倒れ込んでいました。

そんな状態のまま、倉本聰氏の芝居の稽古が始まるんです。

とにかく、稽古中は走っていることが多かったんです。
芝居に嘘があればやり直し。
フォーメーションがダメならやり直し。
滑舌がダメならやり直し。
息が整わなくても、脚が上がらなくてもやり直し。だから、何度も走る、走る、走る、走る。

舞台ではマイクはありません。
マイクの無い1500人の大ホールで芝居をするためには、このくらい乗り越えないと話にならない!と、自分を鼓舞しながら、仲間と支え合いながら毎回稽古をしてきました。

でも、なんといっても演出の倉本聰氏、中村龍史氏の作品にかける熱意を受け、やるしかないという気持ちでした。
苦労しましたが、とても大きな宝物をもらったという実感があります。
今は、感謝の気持ちでいっぱいです。

Q4.「実際に走る」ことと、「走るを演じる」ことに大きな違いはありましたか。

カラダの使い方はまったく異なります。
舞台では一箇所に止まりながら「走り」を表現するので、衝撃もすべて自分に返ってきます。そのため、カラダにかかる負荷は大きいと感じました。
前に進めるってとても幸せなことですよ。(笑)

お芝居での走りとスポーツでの走りの違いを考えると、「実際に走る」のはタイムやパフォーマンスで感動させることだと思いますが、「走るを演じる」のは、その役を全力で生きることで感動させることではないのかなと思います。

「走る」ということについて、私自身はまだまだ問いかけ続けなきゃならないような気がしています。そのためにも、両方の「走る」を大事にしていきたいです。

Q5.走ること・大会に参加することの魅力について教えてください

大会に参加することの魅力は「自分にチャレンジできる!」ことです。
リアルに数字で明確に結果がでるし、仲間に引っ張ってもらえるという魅力もあります。

Q6.おすすめのランニングアイテム(音楽、映画、小説など)についてお教えください。

私が舞台で演じた本の『走る』です。倉本聰氏の戯曲集となっているので、どなたでも読んでもらえるかと思います。
私は、初めて台本をもらったとき泣きそうでした。
言葉のひとつひとつが、心に響くのです。

これから先の人生を生きていく中で迷ったとき、立ち返りたいと思う本です。
ランナーはもちろん、時代を駆け抜けて来た人、今を生きる人、未来を創る人に読んでもらいたい一冊です。

Q7.最後にこれからランニングを始める方、大会へ出場する方へひと言お願いします。

私は、いつのまにか毎日朝陽に会うのが日課になりました。

都内でも地方でも素敵な景色に出会えば出会うほど、走りたくなります。
皆さまにも素敵な出会いがありますように。

私も頑張ります!