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vol12.坂上 稔さん –パナソニック株式会社

ランデブー駅伝第12回はマラソンを走り続けて40年、ワールドマラソンメジャーズ6大会制覇を目指している坂上稔さんです。
ランナーズマイスターの資格も保有している坂上さん。

40年間のマラソン経験やこれからについての展望等、マラソンランナーのみならず沢山の方に読んでいただきたいインタビュ―をお届けします。

Q1.ランニングを始めたきっかけを教えてください。

小学生のとき、校内マラソン大会で2位になったことがきっかけです。
入賞したことで先生や友達、家族に褒められ、マラソンを通じていろいろな面で自信がつきました。

中学、高校は陸上部に所属し中距離を走りましたが目立った成績を残すことはできませんでした。
社会人になってからは社内の駅伝大会や福島駅伝大会、海外マラソン大会等を目標に走り、現在に至っています。

Q2.普段、どういった練習をしていますか?

基本練習は、会社から自宅までの約10キロの帰宅ランをしています。

休日はランナーズマイスター中級取得をきっかけに『心で走るマラソン学校』を開催し、走ることからの学び、たとえば「何故、走るのか?」など、仲間と共有して切磋琢磨しています。

Q3.出場した大会のうち、印象に残っているエピソードを教えてください

私は仕事で3年間ほど中国に出向していました。
そのとき中国江蘇省蘇州市で開催されたマラソン大会に出場したことがあり、その大会が印象に残っています。

レースは大勢の観衆が見守る中、8台の白バイに先導され、ゴール1キロ手前で中国人ランナーを振り切ってゴールテープを切ることができました。
ゴールしたあとの優勝インタビューは片言の中国語で対応した記憶があります。

優勝したあと、会社応援者による祝賀会が開催されたのですが、副賞として頂いた賞金・家電製品・お菓子などのすべてが消えてしまいました。(笑)

Q4.印象に残っている参加賞、もしくは副賞について教えてください

印象に残っているのは、家族旅行を兼ねて参加した「サイパンマラソン(ハーフ)大会」で優勝したときに頂いた副賞の賞金・トロフィー・ラジカセ等ですね。

この大会では、当時、サイパンで野球キャンプをしていたプロ野球オリックスの故仰木監督や野茂投手から表彰されたことが忘れられません。

Q5.「ワールドマラソンメジャーズ6大会制覇を目指す」と、うかがっていますが?

そうですね、今は40年間走ってきた集大成として「ワールドマラソンメジャーズ6大会制覇」を目標に走っています。

すでに、東京・ベルリン・シカゴは完走しています。
残りの大会のニューヨーク・ロンドンを2022年までに制覇します。40年間頑張った自分へのご褒美ですね。

Q6.ランナーに伝えたいことはありますか?

ランナーに伝えたいことは、「心・技・体を意識して鍛える」こと。

世の中には理不尽なこと、不公平なことがたくさんあると思います。
でも、与えられた時間は唯一公平です。私自身、マラソンという時間への挑戦から「時間の大切さ」を学びました。

マラソンを走ることは、とても素晴らしいことです。
一度きりの人生なのでいろいろ楽しまないともったいないと感じています。
私は15年ほど前から農業をはじめ、写真撮影、瓢箪ランプ製作、資格取得など、いろいろな分野に挑戦しています。

これは、意識して心・技・体を鍛えたいという思いからです。

マラソンランナーへのメッセージは、「人生100年時代を豊かに生きる」。
私は、80歳までの「在りたい自分、なりたい自分」に向けて10年構想を作成して、やりたいこと明確にしています。

構想の中には「娘と東京マラソンを一緒に走る」や「合同美術展」を開催する、などがあります。そんなことを考えていると毎日が楽しく、心が豊かになります。

夢を現実にするためにも、走ることをとおして「より健康人でありたい」と思っています。現在は寿命も延びて「人生100年時代」といわれているので、10年構想も100歳まで見直しをしなければいけませんね。(笑)

Q7.最後にこれからランニングを始める方、大会へ出場する方へひと言お願いします。

走る目的は、人それぞれ異なります。
走ることによって少しでも「人生を前向きに」そして、少しでも「豊かな人生」を歩んで欲しいと思います。